バター猫の創作ネタ収集の日々

主に小説などに使える創作ネタとアイデアを日常生活や映画、小説などから収集していきます。あとゲーム。

【絶対忘れない】忘れっぽい人のための初対面の人間の顔と名前の覚え方!

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ユウ「それで、ここがこうなって」

 

ヒカリ「なるほど」

 

バターねこ「おーい、ユウ、ってあれ?」

 

バターねこ(知らない人がいる......)

 

ユウ「なにかしら?」

 

バターねこ「いや、なんか立て込んでるなら後でいいよ」

 

ユウ「別に構わないわよ。むしろちょうどよかったわ」

 

バターねこ「あ、そう?」

 

ユウ「ええ、あなたが何人束になってかかってこようが私を倒すことはできないわ」

 

バターねこ「何人もいねえわ。一人だよ、俺は。そして戦隊モノの悪役かお前は」

 

バターねこ「で、この人は?」

 

ユウ「彼女は後輩のヒカリよ。いまちょっとした相談にのってあげてたの」

 

バターねこ「相談? ユウが? 説教の間違いじゃないの?」

 

ユウ「間違ってるのはあなたの心よ。いちど出家するのをおすすめするわ」

 

バターねこ「重いよ、業が。そこまでじゃないだろ」

 

ヒカリ「あの、ユウさん......」

 

ユウ「ああ、ごめんなさい。もうひとつあるんだったわね」

 

バターねこ「もうひとつ?」

 

ユウ「ええ、女は悩みが多いものよ」

 

ユウ「それでヒカリ。もう一度話してもらっていいかしら?」

 

ヒカリ「あっ、はい......」

 

ユウ「この男なら気にしなくていいわ。基本的に無害だから」

 

バターねこ「それ褒めてる?」

 

人の名前が覚えられない

 

ヒカリ「わたし、人の名前を覚えるのが苦手なんです」

 

バターねこ「人の名前」

 

ヒカリ「昔から親戚の人とか、学校の先生の名前が顔と一致しなくて......」

 

バターねこ「あーわかるなあ」

 

ヒカリ「それでわたしって、こんなに人に興味がない人間だったんだなって、いっそいなくなっちゃったほうがいいのかなって」

 

バターねこ「なにもそこまで考え込まなくても」

 

ヒカリ「人間なんていなくなればいい......」

 

バターねこ「そこ!? いなくなるとこそこなの!?」

 

ユウ「つまり彼女の悩みは『どうすれば記憶力を鍛えることができるのか』ということね」

 

バターねこ「話きいてた? 絶対違うよね? いま人類に対する恨み見えてたよね?」

 

ユウ「そんな戦隊モノの悪役じゃあるまいし」

 

バターねこ「あれ? なんか話つながってるの? さっきの続きなの? これ」

 

ヒカリ「どうすればいいでしょうか?」

 

ユウ「そうね。まずは相手の顔を見て、名前を呼ぶ。なんてどうかしら」

 

耳だけでなく、他の感覚も使って覚える

 

バターねこ「どういうことだ?」

 

ユウ「まず初めて相手の名前を聞いたときに、自分はこの人のことをなんと呼ぶか決めるでしょう? 瑠璃川さん、とか武者小路くん、とか」

 

バターねこ「いや、例が悪いよ、例が。覚えちゃうじゃん。鈴木くんとかでいいだろ」

 

ユウ「そうかしら? じゃあその鈴木くんと話すとき、意識的に名前を呼ぶことにするの。鈴木くんって」

 

ヒカリ「意識的に、ですか」

 

ユウ「ええ。人って意外と話す時に相手の名前を呼ばないものなの。一対一の会話だと特にね」

 

ヒカリ「言われてみれば」

 

ユウ「そうすることで、今までぼんやりと耳で聞いて覚えるだけだった名前が自分で声に出すだけでだいぶ覚えやすくなるの」

 

ヒカリ「なるほど」

 

バターねこ「すごい。あのユウが真面目に答えてる......」

 

ユウ「失礼ね。私はいつも真面目で真摯よ。そして有益。あなたと違ってね」

 

バターねこ「俺だってそういうくらい知ってるわ!」

 

名前と顔のチャームポイントを探す

 

ユウ「あら、そう。じゃあ聞かせてもらえるかしら」

 

バターねこ「こほん、ズバリ! 人の名前と容姿の特徴をみつける。というやつだ!」

 

ユウ「まさか、『容姿と名前の特徴をみつけることによってそれらをワンセットで紐付けて、強力なイメージとして覚えやすくする』とでも言うつもり!? あるいは『その特徴を自分の記憶と結びつけ、思い出すためのトリガーにする』と言いたいの!?」

 

バターねこ「全部言ったよこの人! まさかじゃねえよ! お察しの通りだわ!」

 

ユウ「じゃあ試しにここにいるサンドバックでやってみるといいわ。どれだけ無礼があっても私が許すから。彼の名前はバターねこ」

 

バターねこ「なに普通に進めようしてんの? 俺すごい変な人みたいになってるじゃん。あと誰がサンドバックだ。こちとらそんなに丈夫じゃないぞ」

 

ヒカリ「よろしくおねがいします」

 

バターねこ「あ、はい。よろしくおねがいします」

 

ヒカリ「バ、バ......なんでしたっけ?」

 

バターねこ「はやっ! 忘れるのはやっ!」

 

ヒカリ「すみません。あまりにも興味がなさすぎて、そもそも頭に入ってきませんでした」

 

ユウ「気持ちはわかるわ」

 

バターねこ「わかるな!」